注文住宅は比較が難しい特殊な商品

住宅メーカーの比較

ハウスメーカーの比較が難しい8つの訳エージェント

注文住宅(メーカー)を選ぶことが難しい理由を整理してみると、注文住宅という商品の特殊性が浮かび上がってきます。逆に言うと、家づくりはこれらのことを踏まえた上ですることが必要になってきます。

家を建てるのは初めての経験だから

誰もが毎日どこかの住まいで寝起きをし生活しています。そういう意味では住宅はとても身近な存在です。

しかし、いざ家を建てるとなると話は変わります。家づくりをするのは多くの方にとって初めてのことです。つまり経験を生かすことができません。専門性という大きな壁が立ちはだかり、2回目以上でない限り家づくりにおいては初心者ということになります。

そして、少なくとも数十件以上の家づくりに携わってきたプロの人間と、専門用語を交えながら商談を進めていかざるを得ません。(ちょっと緊張しますよね。)

イメージを買うことだから

注文住宅の場合、出来上がっている建物やほかの商品と違いこれから作るものなので、完成した姿を確認することができません。請負契約の目的物はあくまで想定であり、イメージです。

そしてこの目的を実現するために、契約を交わした住宅メーカーとの信頼関係の中で、家づくりを進めていくことになります。

建て方(工法)の種類が多いから

構造体としては、木造・鉄骨造・鉄筋コンクリート造などがあります。プレハブのほか木造では在来軸組み工法・2×4・板倉工法などがあります。

もちろんそれぞれに特性がある上に、各社独自の▲▲工法・■■システムなど説明を受けないと分からないものもあり、複雑になっています。

材料(建材)・工種が多いから

木材一つとっても材種や等級、寸法の違いがあり、そのほか屋根、外壁、サッシ、…、数多くの要素があります。さらに、キッチンやシステムバスなどの住宅設備も、細分化されて専門用語も多くなっています。

これらを選び組み合わせて、家という形にまとめていくことになりますが、全てを一から調べ挙げることは難しいでしょう。

メーカーの数が多いから

大手・中堅ハウスメーカーをはじめ、地域の中堅ビルダー、工務店、FC(フランチャイズグループ)など、各社特色が様々で、業界にいる人間でさえどのメーカーがどんな家を作っているか、きちんと説明できる人は少ないでしょう。地方ではなおさらです。

また、新規参入があったり小さな工務店が広告を出すような時代になり選択肢は広がりましたが、情報に溢れ、どこに頼めば良いか分かりにくくなってしまった印象があります。

性能基準が複雑だから

住宅性能表示、長期優良住宅…。
数値で評価できる点は分かりやすいですが、それが実感としてどういうものかは受け取る側により異なってきます。コストにも影響するので、性能の過不足が気になるところです。

品質基準に曖昧な面があるから

住宅は出来上がると隠れてしまう部分が大半であり、ゆえに中身を確認することが大切です。
これからどんな方法で作られていくのか、説明されたとしても一般の方には分かりにくい・判断するがつかない点が多いでしょう。

もちろん「見た目の出来栄え」も気になります。しかしその基準については、見る人の判断による部分が大きいのが現実です。「こんなはずじゃなかった」という原因もこの見解の違いによるものが多くあります。

世間の評価が見えにくいから

住宅の評価は時間を要するものです。住んでみて初めて分かることや、後から出てくる不具合があるからです。そして、リピーターという形で評価が反映されるのは、リフォームでは数年後、建て替える場合は数十年後になります。

つまり住宅の売れ行きは、見える部分(見た目と価格)によるものが大きく、本当に大切な見えない部分(住み心地・暮らしやすさ)は反映されにくいということです。

消費者にとっては、参考にできる要素が少ない商品なのです。

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