住宅は、おそらく個人が生涯の中で購入する一番価格の高い商品であり、多くの方が多額で長期の住宅ローンを組みます。また、個人が最も多く最も長く使用する商品の一つでもあります。それだけに住まい選びはこれからの人生に大きな影響を及ぼす一大事業です。
消費税が10%になった現在。ますます住まい選びにはシビアにならざるを得ず、建築の質やムダの見極めが重要になってきます。
現在の家づくりには、住宅の比較・ハウスメーカーの見極めが不可欠です。
家づくりの成否は、ハウスメーカーの比較・見極めがカギ!
家を理想どおりに建てられるかどうか、その鍵はハウスメーカーを選ぶ(比較する)ことにかかっています。どのような段階であれ、注文住宅を建てるからにはその住宅とハウスメーカーを比較することを避けては通れません。
家を建てる計画を次の3つの観点で分解してみると、ハウスメーカーが鍵を握っていることがはっきり分かります。
希望の家を建てることができるか?
どのような家を建てるか、少なからずご希望があろうかと思います。初めから特定のハウスメーカーに決めている場合を除き、こんな家にしたいという目標を実現するにはどうしたら良いかという視点で、まずは家づくりを考え始めることになるでしょう。
家づくりの目標を相談すれば、ハウスメーカーは自分たちの方法での実現策を提案してくれます。しかし、当然ハウスメーカーにとってもできること・できないこと、得意・不得意があります。
ハウスメーカーができると言っても、それが自分たちが自分たちが考えていることと同じものか?。あとからズレ・違いが分かることもよく聞く話です。
まして家づくりの要素は広範囲に及びます。忙しい中限られた時間で、しかも知識の違いがある中で隅々まで意思疎通をすることは難しいものです。
ハウスメーカーの敷いたレールの上を歩く
一般の消費者が家づくりに関して全てを調べ上げ、指示することは不可能に近い話です。現実にはハウスメーカーが、事前にある程度の道筋を作っておいてくれます。実際の打合せでは、あなたも多くの判断をしていくことになりますが、いくつかの選択肢の中から選ぶ形になるでしょう。
「これだけは」というこだわりポイントを指定する以外は方針を伝える程度となり、ハウスメーカーの選択肢から選ぶことの積み重ねが中心になります。つまり、ハウスメーカーのテリトリー(考え方や得意分野)の範疇で動くことになり、家のセンスと品質はハウスメーカーを選ぶことで大筋が決まってしまうとも言えるのです。
まずは、自分たちが建てたい家を本当に建てられるハウスメーカーかどうか見極めることが先決です。
希望の家はいくらで建つか?
家の価格はもちろんお施主様の予算が基準ですが、やはりハウスメーカーに影響されます。
価格は同一図面での見積もりでさえ、ハウスメーカーの考え方(求める施工レベル、利益率)と生産性、購買能力により異なり、ましてプランと仕様が違えばなおさら差が大きくなります。
安い家ってどうなの? 安ければいいの?
また、安く建てられるに越したことはありませんが、価格を比較し安ければいいというものではありません。既に建っている分譲住宅と違い、注文住宅はこれから建てる家ですから、極端な安さは家の出来栄えを左右する可能性があるからです。
特にオプション工事に関しては注意が必要です。オプション=こだわりの部分であるため強気の価格設定がしてあり、いくら基本プランが安くてもオプションを加えたらかなり高いものになってしまった、という例はよく聞かれます。見かけの価格には注意が必要です。
自分たちが建てたい家を適正な価格でハウスメーカーに頼むことが望むべき姿であり、逆を言えば自分たちが建てたい家を適正な価格で建ててくれるハウスメーカーを見つけることが課題になります。
責任をもって家を建ててくれるか?
結論として住宅そのものの比較も大切ですが、どのハウスメーカーに頼むのかが最重要課題になります。
家の出来映えは家の作り手(ハウスメーカー)に左右されます。考え方ひとつで、建てる家の仕上がり程度や見えない中身(←コレが重要)が変わるからです。
それに加えハウスメーカーがするサービスには「対応」も含まれます。これが実はかなり大きな要素となります。
注文住宅はこれから建てる家であり、時間を要する事業です。家を建てるプロセスが良い思い出となるか、そうならないかを決定付けます。ストレスが溜まる、クレームを言いたくなるようではせっかく思いとお金、時間をかけた家づくりが台無しです。
ハウスメーカーの影響は住んでからも続く
また、家は長い間住むものでありメンテナンスは必ず必要となります。アフターサービスや保証の面でも、どのハウスメーカーを選ぶかが将来にわたり生活に影響を及ぼします。
ゆえに、ハウスメーカーを選ぶことが理想の家を建てること、そしてその先にある生活に直結するのです。しかし、数多くのハウスメーカーの中からあなたが選べるのはただ1社です。
ハウスメーカーを比較するのは難しい…
家を作る注文住宅メーカーにもそれぞれ価値観があり、その考え方も100社あれば100様です。 もちろん各社、自分の信じる主張を力強くアピールします。(困ったことに)それが一見、どれももっともらしく聞こえてしまうのです。
リフォームをする際にその家を建てた住宅メーカーに頼む割合は・・・なんとわずか 15.2%
(平成24年度 住宅市場動向調査報告書 より)
この数字が何を表しているのかというと、つまりリピートしてまた同じ会社に頼む方が少ないということです。
自分の家のことを一番知っている会社に頼めば、工事もスムーズにいくはずなのに、どうして頼まないのでしょうか? 価格競争の問題もあるのでしょうが、工事中または住み始めてからの対応や出来上がった家に何らかの不満があるからではないかという疑問が湧きます。
この数字からもハウスメーカー選び・比較の難しさが浮かび上がってきます。
住宅選びが難しい大きな3つの要因
家を建てるのは初めての経験だから難しい
誰もが毎日どこかの住まいで寝起きをし生活しています。そういう意味では住宅はとても身近な存在です。
しかし、いざ家を建てるとなると話は変わります。家づくりをするのは多くの方にとって初めてのことです。つまり経験を生かすことができません。専門性という大きな壁が立ちはだかり、2回目以上でない限り家づくりにおいては初心者ということになります。
そして、少なくとも数十件以上の家づくりに携わってきたプロの人間と、専門用語を交えながら商談を進めていかざるを得ません。(ちょっと緊張しますよね。)
家を建てるために超えなくてはならないハードル
注文住宅はこれから建てるものですから、決めなくてはならないことが数多くあります。決断の連続と言っても過言ではありません。
しかも、次のような条件の中でのことなので、心身ともに労力を要す作業です。
- 限られた時間の中で…
- 聞いたことのない用語を使いながら…
- 新しい基準に適合するように…
- ほかと比較しながら…
- プロと商談する…
住宅を選ぶ環境が複雑だから難しい
近年、ライフスタイルと共に住宅のスタイルも多彩になりました。そして理想の住まい像はご家族によって様々です。新築一戸建て・注文住宅を建てるなら、これから作るものなので自分達の希望を反映しやすいというメリットがあります。
世の中に住宅の情報が増え入手しやすくなったおかげで、自分のスタイルに合わせて住まいを選びやすくなったとも言えます。家を建てる方の価値観は多様化し、またハウスメーカーが建てる住宅も複雑に細分化されています。
しかしその反面、選択肢が増えすぎてしまいどんな家がいいのか、どのハウスメーカーが良いのか分かりにくくなってしまいました。独自の工法や部材のネーミングが使われていますが、中身は似かよっていることも多く、家の良さが実感として感じにくい面があります。逆に、同じ表現をしていても中身が異なることもあります。評価基準が一律でないことも分かりにくい原因です。
このように現在の家づくり、注文住宅メーカーの比較・見極めは、情報にあふれているため、かえって複雑で分かりにくいものになってしまっています。今まではシンプルにできた家づくりが複雑になり、消費者の手に負えなくなってきている状況があります。
目に見えない部分が多いから難しい
注文住宅の場合、出来上がっている建物やほかの商品と違いこれから作るものなので、完成した姿を確認することができません。
そして家は出来上がってしまうと、中身・プロセスが見えなくなってしまいます。 実はそこに大事な部分が隠されていることが多いのです。
体制・システムも見えにくい要素です。
注文住宅を建てること=イメージを買うこと
請負契約の目的物はあくまで想定であり、イメージです。そしてこの目的を実現するために、契約を交わした住宅メーカーとの信頼関係の中で、家づくりを進めていくことになります。
判断するにはイメージだけでなく、裏付けが必要です。
ハウスメーカーには、上場している大企業も数人で運営している零細企業もあります。作られる住宅の優秀に企業の大小は直結しませんが、企業規模のイメージが付きまといます。大企業なら安心、地元企業なら小回りが利く、という風にです。これらはあくまでイメージであり、見極めることが必要です。
ハウスメーカーの印象と説明(言い分)、金額だけで判断するのは危険です。中身を確認することこそ重要なことです。
外観が同じように見える家でも
- 中身(性能・品質)
- プロセス(施工・対応)
- 完成後のアフターサービス
など千差万別です。見える部分だけでなく見えない部分を判断しなければなりません。
注文住宅は世間の評価が見えにくい
住宅の評価は時間を要するものです。住んでみて初めて分かることや、後から出てくる不具合があるからです。家が建ってしまえば後の祭りです。
そして、リピーターという形で評価が反映されるのは、リフォームでは数年後、建て替える場合は数十年後になります。
つまり住宅の売れ行きは、見える部分(見た目と価格)によるものが大きく、本当に大切な見えない部分(住み心地・暮らしやすさ)は反映されにくいということです。
消費者にとっては、参考にできる要素が少ない商品なのです。
家を建てる難しさを乗り越えるために
思い描く住まい像を現実の形にしていくこと、ハウスメーカーを比較し見極めることが、一般の方にとって荷が重くなっているのは確かです。
そのため、プロの第三者がハウスメーカーの比較住宅の見極めをサポートするサービスがあります。
ハウスメーカーを適切に比較する
家づくりを左右するのは、ハウスメーカーを適切に比較することです。
注文住宅という高額で複雑な、そしてのちの暮らしにも大きな影響を与える商品を選ぶ際には、十分な吟味・検証・比較が大事です。しかし、現在の家づくりは複雑になっており、一般の方が忙しい毎日の中でその作業を行うのはなかなか大変なことです。
ハウスメーカーはもちろん家づくりのパートナーですが、自社商品を評価するには客観性に欠けることは否めません。住宅を比較をするためには、中立的な第三者である必要があります。
「専門知識と経験のあるプロ」 の「注文住宅を比較する」サービスがあることはご存知でしょうか。
家づくりには前述のようなリスクが伴うため、それに応じて選ぶ側にも対策が必要です。次ような方はどうぞご検討ください。
- 自分たちの判断だけではちょっと心配だ
- 気になることが出てきた
- 話だけでも聞いてみたい
あなたの家づくりのお悩み・ご心配ごとを解決いたします。
第3者のプロがお施主様の立場でアドバイスします。