インスペクション-屋根診断
住宅の屋根は、雨漏り等のトラブルが無い限り確認しない場所です。しかし、住宅を購入する際・住宅の施工を確認する際は、必ずチェックしておいた方が良い部分です。
劣化の程度、施工の不具合などは、雨漏りによる修繕・今後のリフォームに直結します。ホームインスペクションでは、重要な確認項目の一つです。
茨城県つくば市・土浦市・牛久市を中心に、茨城県南・県央・県西・鹿行地域、千葉県北部・東葛地域で住宅のインスペクションのご依頼をいただいております。
インスペクションの目的
インスペクションの結果、何も問題が無ければそれに越したことはなく、「異常が無かったことを確認できた」という成果を得られます。
また、不具合が把握できたことは「購入→リフォームの見通しを立てる」または「ほかの住宅を選ぶ」という次の行動に活かすことができます。
屋根診断で分かること
屋根診断では、次のような事象を目視によりチェックします。
調査部位 | 確認項目 |
瓦屋根・スレート屋根 | ひび割れ、欠損、剥がれ・ずれ、汚れ、変退色・コケ |
鋼板葺き | 浮き・剥がれ、サビ・腐食、汚れ、変退色・コケ |
軒先・棟 | 変形・浮き |
高所撮影機材の使用
屋根の状態は、平屋でしたら高めの脚立で確認できますが、2階となると地上からは分かりにくく撮影もできませんので、高所撮影機材を使用して詳細を確認します。インスペクション:スタンダード(おすすめ)プラン
瓦・シングル葺き屋根診断-不具合発見事例
谷樋の詰まり・雨漏り
谷樋に落ち葉が詰まり、雨漏りの原因になっていました。上部はかなりサビが出ており、腐食穴の確認と補修塗装が必要です。小屋裏に侵入確認の上、上部屋根にて原因が分かりました。
屋根材の劣化・変退色
コロニアル葺き・アスファルトシングル葺きの屋根は、定期的に塗装塗替えが必要になります。劣化によって美観上の問題だけでなく、雨漏りの恐れが出てきます。この事例はもうその状態です。
屋根材の浮き・めくれ
屋根端部に浮きがあったので確認してみると、簡単にめくれる状態でした。怖い状態です。
規定外の施工
屋根材の重なりが規定どおりでなく、釘も無造作に露出した形で打たれていました。
使用されている釘も頭が小さい規定外のものでした。右が規定の釘です。
板金金物の変形・歪み
棟・ケラバ(横端部)の金物、天窓の板金に変形・歪みが見られます。屋根は風が強く当たる箇所なので風雨の吹込みがあり、また部材が飛ばされでもしたら大変なことになります。しっかりした施工が求められます。
屋根のコケ
北側の屋根には、コケが生えてしまうことがよくあります。主に美観上の問題ですが、高圧洗浄にて落とすことができます。アスファルトシングル葺き等の屋根は、更に塗替えすると元の状態に蘇ります。
鋼板葺き・板金屋根の不具合発見事例
釘の抜け
棟板金の固定ビス抜けです。風が強く当たるので、補修が必要です。
屋根の塗替えリフォーム時の様子です。塗装会社だけに任せず、全体を見渡す立場の人間が必要です。
板金のサビ・塗装の剥がれ
塗装が劣化しサビが出てしまっています。再塗装が必要な状態です。
施工時の汚れ(新築時)
屋根はそうそう登れる所ではありません。しかし、道路や隣近所からは良く見えます。汚れがあってはせっかくの家が台無しです。
他部位との整合性、照らし合わせ
小屋裏・天井等の周辺部位に雨漏りの痕跡が見られる場合は、屋根や外壁にその原因を探っていきます。双方を照らし合わせて確認することが大切です。
屋根診断の重要性
普段はよく見えない部分ですが、住宅の屋根には様々な瑕疵・不具合事象が潜んでいる可能性があります。そして、内容によってはそれを直すとなると大きな工事になることがあります。
ですので、住宅を購入または住宅の施工を確認する際は、屋根診断が重要になってくるのです。住宅診断・インスペクションを受けるなら、高所屋根撮影を含んだスタンダードプランをおすすめいたします。
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