猛暑日、異常気象、熱帯夜、… 。近年、温暖化の影響か暑い夏の日が増えています。
熱中症の防止や快適に過ごすため、状況によりエアコンなど人工的な方法によって暑さを軽減することは必要ですが、建物の工夫によって暑さによる影響を減らすこともできます。
エネルギーを使わずエコな工夫で夏を乗り切ることは、古来からの日本人の知恵の一つです。
軒の出を大きくする
季節による太陽の角度を知っておく
つくば市(北緯36度)の場合、夏至-約77度、春・秋分-約54度、冬至-約31度 です。
最近はデザインを優先してか、軒の出(屋根の出)が少ない、又はほとんどない家をよく見かけます。
軒の出が少ないと、雨で壁が劣化するスピードが速くなります。自然の力、日々の影響の積み重ねは大きなものです。建物の形も機能の一つです。
1階部分では南側の庇が重要
庇がないと夏は陽射しが直接室内に入り、暑くなりやすくなります。
庇または軒を深くしたり、2階バルコニーを庇の替わりにしたりして、日影を作りましょう。後付けのエクステリア製品もあります。(少し素っ気ないですが…。)
庇の冬場の影響
冬は前述のように、太陽光の角度が低くなるので、庇を深くしても陽射しは入ってきます。
また、庇で雨が防げれば、濡れ縁やウッドデッキを作った場合でも痛みが少なくなります。雨(が降りそうな)の日に物干しにも利用できますしね。
落葉樹を植える
敷地に余裕があれば、落葉樹を植えるのも良い方法です。夏場は葉が生い茂り、冬場は葉が落ちるので日差しが入ってきます。
植える方向は、夏に日陰を作りたい場所:一般的には南~西にかけてが良いのではないでしょうか。
地窓を設ける
(YKK AP より)
地窓(床のすぐ上の窓)からは夏場に涼しい風が取り込めます。また、床面が明るいのは気持ちが良いこともあります。
建物西面からは、夏の午後には強い日射しが射し込みます。この光は取り入れたくないため、西面に大きな窓は不向きです。しかし、風の通り道は作りたい…。そんな時に小さな地窓は効果的です。
また、近年はTVモニターも大型化し、実は窓ばかりでは置き場に困ることもあります。そういった面でも壁と窓のバランスが大事です。
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